老人ホームで受けられる介護サービスとは?提供される内容を詳しく解説
老人ホームで受けられるサービスはさまざまなものがあります。老人ホームによって受けられるサービスの範囲が異なるので、事前にどのようなサービスがあるかを把握しておくことが大切です。本記事ではあなたやあなたの親族の方が、老人ホームに安心して入居できるように、どのようなサービスが受けられるかを解説していきます。
老人ホームで受けられる生活支援サービス
老人ホームで受けられる生活支援サービスは食事の提供や掃除・洗濯・買い物の代行、来訪者の対応、金融機関の手続きの代行など多岐におよびます。この項目では食事の提供について詳しく見ていきましょう。
食事の提供は管理栄養士が管理しており、カロリーや栄養面も考慮されている食事が提供されます。食事は朝・昼・晩の3食に加えて、施設によっては15時のおやつも提供してくれます。
和食や洋食など選べるシステム、クリスマスなどのイベントや季節を感じられる工夫もされているので、入居前にメニューの内容をチェックしておくとよいでしょう。老人ホームでは入居者の健康状態によって、食材を刻む、とろみをつける、ミキサーにかけペースト状にするなど加工して提供してくれます。
介護付き有料老人ホームは月額料金のみで、この項目で紹介したサービスを基本的に全て受けられます。しかし、サービス付き高齢者住宅はオプション料金の発生や、自分で外部のサービスを別途契約する必要があるので注意しておきましょう。
老人ホームで受けられる介護サービス
老人ホームで受けられる介護サービスにも、さまざまな内容があるので見ていきましょう。老人ホームの介護サービスは、介護保険が適応されるものと適応されないものに分かれます。介護保険が適応される対象者は、介護・支援が必要な65歳以上の高齢者、40〜64歳の特定疾患の患者が対象です。
介護保険サービスを利用すると事故負担額は原則1割、所得によっては2〜3割となります。介護保険サービスは家事周りをサポートする生活援助サービスと、入居者の体に触れてサポートする身体介護サービスに分かれています。
生活援助サービス
生活援助サービスの内容は生活支援サービスと似ています。主なサービス内容は食事の調理や清掃、洗濯、買い物の代行などさまざまです。ほかにも、日常生活全般の相談も受け付けており、疑問点や問題が解決するまで寄り添ってくれるので、安心して老人ホームに入居できます。
身体介護サービス
身体介護サービスは排泄や入浴の補助、着替えの補助、通院のサポートなど入居者の体に触れる内容を補助します。排泄の補助はお手洗いへの移動やおむつの交換、排泄時に汚れた衣類の交換、入浴の補助は入浴前に体温のチェックなどをしてくれます。
ほかにも症状の重度化を防止するために、あえて介護スタッフが補助する項目を減らすことも可能です。もちろん、入居者の安全が確保できている状態で、万が一の際はすぐに介護スタッフが補助できるようにされています。
入居者の容態が悪化した場合は医療行為やケアも受けられるので、詳しい内容は次の項目で解説します。
老人ホームで受けられる医療行為・ケア
老人ホームで受けられる医療サービスは、介護や看護が中心になります。専門性が求められる医療行為は介護士や看護師で対応できません。また、介護士と看護師でも対応できる医療行為の範囲が異なります。介護士と看護師ができる医療行為についてそれぞれ見ていきましょう。
介護士ができる医療行為
介護士ができる医療行為は体温測定や湿布の貼付、座薬の投入、目薬の投薬などがあります。介護士は基本的に医療行為をしてはいけません。日常生活のサポートを介護士がおこなっています。
看護師ができる医療行為
看護師ができる医療行為はインシュリン注射や痰の吸引、中心静脈栄養や胃ろうなどの経管栄養、人工呼吸器の管理などができます。看護師ができる医療行為は専門性がない医療行為のみです。居住者の容態が悪化し、より高度な医療行為を受ける場合は、提携先の病院などで受けられます。医療機関との連携についても詳しく見ていきましょう。
老人ホームと医療機関との連携
老人ホームだけでは対応できる医療行為に限界があります。なので、介護付き有料老人ホームは施設運営基準によって、医療機関との提携が義務づけられているのです。提携先の医療機関は医療行為に加えて、看護師を介しての健康管理に対するアドバイスや、定期検診などさまざまなサービスを提供しています。
さらに、必要時には提携医療機関に優先的に入院でき、医師による往診が受けられることもあります。医療機関に入院が必要になった際は、入院中の老院ホームから日用品を届けてもらうなど、さまざまな生活支援を受けることも可能です。
ただし、基本的に入院期間中は病院の入院費用と、施設の利用料の一部を両方支払わないといけません。また、退院後に必要となった医療行為が老人ホームで対応できない場合は、住み替えも必要になるので、事前に把握しておきましょう。
まとめ
老人ホームで受けられるさまざまなサービスについて解説していきました。老人ホームを選ぶ際は、入居する前に施設で受けられるサービスを、事前に把握しておくことが大事です。
また、提携先の医療機関がサポートしてくれる範囲も把握しておくと、万が一の時に備えられます。入居後に受けたいサービスが受けられなかったとならないように、事前に本記事でチェックしておきましょう。