老人ホームに入居しても飲酒や喫煙をすることはできる？

老人ホームは、高齢者の心身の健康を保ち、生活を安定させることを目的とした施設のことを指し、食事や介護など、さまざまなサービスが受けられる住まいとなっています。そんな老人ホームでは、集団で生活する機会もあるため、ルールや決まりごとが必要となります。今回は、老人ホームに入居しても飲酒や喫煙は可能なのか、について解説します。

飲酒についてのルールや注意点

高齢者のなかには、飲酒や喫煙が好きで、やめられない人も多くいるかと思います。そんな人がいきなり老人ホームに入居して「飲酒や喫煙はだめです」といわれてしまうと、老人ホームでの生活を苦痛に感じてしまうことでしょう。

こちらでは、おもに飲酒についてのルールや注意点について、詳しく解説します。まず、結論からいうと、飲酒が可能な場合もあります。しかし、飲酒が可能といっても、いくつかの注意点やルールが存在しているので、下記で解説することを参考にしてみてください。

老人ホームによって異なる

基本的には、老人ホームでも飲酒できるという場合がほとんどとなっています。しかし、老人ホーム内のどこでも飲酒していいというわけでなく、場所を指定されている場合が多いです。よくあるケースだと、自室であれば飲酒可能というパターンです。

この理由としては、飲酒できるのは体が健康な人のみとなってくるためです。老人ホームに入居しているひとのなかには、健康上の都合、医師などから飲酒を止められているというケースがあるかもしれません。そのような飲みたくても飲めない人への配慮として、自室でのみ飲酒できるという決まりがある老人ホームが多いでしょう。

飲み過ぎはトラブルのもと

飲酒が共有スペースで禁止されている理由としては、トラブルを防ぐためという理由も挙げられます。飲みすぎて酔っ払ってしまい、ほかの入居者に迷惑をかけてしまったりするなどのトラブルを防ぐために、飲酒は自室でのみという老人ホームが多くなっているのです。また、飲酒の量を制限している老人ホームもあるので、入居を考えている人は、事前にそちらのほうもチェックしておくとよいでしょう。

喫煙についてのルールや注意点

上記では、飲酒についてお伝えしてきました。こちらでは、飲酒同様に好きな人が多い喫煙について、詳しく解説します。こちらも結論からいうと、入居者の健康上問題がなければ、喫煙は可能という老人ホームはあります。しかし、ほとんどの老人ホームではルールが決められており、そのルールに従わなければなりません。

たとえば、喫煙場所は指定されており、駐車場や庭などの屋外でのみ、という老人ホームが多くなっています。また、喫煙の際に使用するタバコやライターは、老人ホームで管理されているケースもあるため、タバコの量や喫煙時間を制限されている場合が多いというのも、覚えておくべきポイントといえるでしょう。

今後は喫煙場所がなくなる可能性もある

現在、日本国内では施設の敷地内などで喫煙できる場所というのは減少しています。老人ホームに限らず、病院などでも敷地内では原則禁煙となっているため、老人ホームの屋内で喫煙できないというのは、当然のことといえるかもしれません。また、自室での喫煙がだめな理由として、煙や匂いが屋内に充満してしまったり、室内がヤニで変色してしまう恐れがあるためという点が挙げられます。

ライターを使用する際に、寝具などがあやまって燃えてしまうのを防ぐといった意味合いもあります。このように、喫煙は社会的に取り組みも強化されているので、もし、やめられるタイミングや意思があるなら、やめるチャレンジをしてみるというのもひとつの方法といえるでしょう。

その他の嗜好品への対応

最後に、タバコや飲酒以外の嗜好品への対応について解説します。まず、お菓子類です。お菓子などを自室に持ち込むことには、あまり問題ないケースが多いですが、その人が高血圧や糖尿病などの病気がある際には、制限がかけられるということを覚えておきましょう。

このようなリスクは、ほかの入居者にも考えられるので、お菓子をあげるという行為もやめておきましょう。また、持ち込める量や、そもそも持ち込んでもいいのかというのは、それぞれの老人ホームによって基準が異なってくるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

絵画やカメラ

絵画やカメラも感覚などを刺激するという理由から、嗜好品となるケースが多いです。こちらも入居前に、実際に持ち込んでいいのかどうか、老人ホームに確認をとっておくのがよいでしょう。

楽しめる嗜好品

読書が趣味の人は、小説などを持ち込むのがおすすめです。また、ぬりえや色鉛筆なども、指先の運動になるため、おすすめといえるでしょう。

まとめ

今回は、老人ホームに入居しても飲酒や喫煙は可能なのかについて、詳しく解説しました。老人ホームでは、自分ひとりで生活するわけではありません。ほかの入居者もいるので、周りの人に配慮する必要があります。そのため、今回紹介したように飲酒や喫煙をする際には、トラブルに発展しないように、必ずルールに従うということが重要になってきます。また、持ち込んではだめなものもあるため、そちらも事前に把握しておくのが望ましいでしょう。今後、老人ホームへの入居を考えていたり、身近な人が入居したりする際には、ぜひ紹介した内容を参考にしてもらえたら、幸いです。